ひとりごと。

早く大人になりたい
がむしゃらに走り回る
そんな子供に私は微笑む

早く大人になりたい
必死に背伸びしてた子も
二段ベットの下
寝ぼけて頭をぶつけてる

急かして焦って
大きくなりたかった

柔軟で自由奔放な考えは
大人からみたらただの戯れ言で
堅苦しくて規則ばかりの私達は
子供からみたらきっとロボットみたい

今更もう歩きたくないなんて
そんなわがまま聞いてくれる人はいない

止まったはずの足もほら
エスカレーターにぐいってひっぱられる

もう戻れない。

タイムマシンなんてあっても
あの頃あの瞬間の私にはなれない。

あぁ、走らなきゃよかった。

あんなにもカラフルな世界が
時とともに色を失って
白と黒に埋められてく。

恐怖に染まる瞳も
いつかは光を失う。

あぁ、帰りたい。

あの頃あの瞬間の私に…