誰…?
まさか、不審者?
なわけないか…。
「あ、………菜塚…?」
その声を聞いて、
私の背筋はゾッと凍った
「な…んで…」
「オレ、大倉恵だけど…。覚えてる…?」
………大倉君…じゃん…。
「なんでここにいるの……!?」
「オレ、婆ちゃん家こっちで、引っ越して来た。」
「……なんで家知ってんの?!」
「近所だから。ってか、隣の家だし。」
「………?!」
びっくりしすぎて声が出ない
「でもオレ、中学校の時みたいな事はしねぇから。これからは、友達で…。」
「え…友達………?!」
「んじゃ、それだけだから。」
そう言って、大倉君は帰って行った。
………隣の家…とか……。
家に入った瞬間、
体中の力が抜けたような気がした。

