先生が入ってきて何かの説明をしている
私の頭の中が騒がしくて、何も聞こえない
「葵ー?どうかしたー?」
「はっ!え、えっと…これから何すんだっけ?」
「聞いてなかったの?!」
「え、えーと…聞いてたんだけどわすれちゃた…!」
「もー!これから入学式だよ?!」
「え、ええ?!」
「葵ー!里穂ー!早く来い!」
遠くから日向に呼ばれる。
「ごめーんっ!」
…そして、入学式。
やっぱり校長先生の話長いな~‥…
『新入生代表の言葉ー、1年7組…大倉恵』
「はい!」
さっきの人だー……
って……え?
…大倉恵?
…おおくら…けい…?
………ウソ、大倉君…?!
「葵?大丈夫?」
「う、うん…」
「無理しないでねー‥…!」
「ありがと、里穂…」
まさか……まさかあの大倉君だったとは…
「…葵、何かあったか…?」
「べ、別に何にもないよぉ~…?」
「……………涙目……だけど…大丈夫か?」
「な、涙目じゃないよ…!大丈夫だから…」
ダメだ、創太にも心配されてる……
中学校の事は忘れないと……っ!
「………無理はすんなよ」
ボソッと呟いた創太…。
………涙止まんなくなるじゃん…っ
……ありがと…

