屋上は誰もいなくて、ガランとしている



聞こえるのは


寒いくらいに吹いている風と


グラウンドの声だけ。



「……えっと…話………って‥…?」


おそるおそる聞いてみる


「……あ…の…さ…‥…」


何でなのか分からないけど

創太は顔が真っ赤になっている


「…‥…うん…。」



「オレ……さぁ……」


私を見つめている創太の瞳。



“創太は葵に恋してるんじゃないかな…?”



里穂に言われた言葉が頭を回る


「……う、うん……」





「葵の事……好き……なのかもしれない…」