屋上に連れてきた。


風が吹いて


桜の花びらが舞う。


「なぁ、なんだよ?」


めんどくさそうに聞いてくる。


「………ごめん」



「え、何がだよ…?」



「昨日…帰り道…怒ってたでしょ…?」



「え、あー……別に。」


何が別に?!

ホント何なのーーー!?


「だから……謝ったの!」


「…別にオレ怒ってなんか……ねぇよ…」


「え?…怒ってたじゃん!」



「怒ってねぇってんだろ!」


怒った口調で言う創太は


初めて見たかもしれない



「…ごめん…じゃ……」


少しだけ笑って


立ち去ろとした。




その時





ガシッ…




創太が



私の腕を掴んで



うつむいている



「創太…?どうしたの…?」



創太は少し


顔を赤くして


私のことを引っ張った。


そして私を抱き寄せる。



「……創太…?」



いきなりの創太の行動に


驚きを隠せない…



「あのなぁ…オレはただ……っ」



少しだけ力を入れる創太。



「……やめてよ…」



「……オレと2人でいても…他の奴の事気にしてる葵が…」



「…はなしてよ……っ」




「気に入らな……!」




「やめてって言ってんじゃん!」




創太の事を突き飛ばす。


そして私は



泣きながら走って



教室まで戻った。