「どうした?大丈夫か?」
「えっ、あっ、うん!大丈夫!」
「で、悩み?」
「……あ……うん…。まぁ、そんなとこ…?」
悩みっていっても、これから創太とどうするかなんだけど……。
とりあえず、相談してみよっかな…。
「……あのね、私の友達が…フられた人に告白されたみたいなんだけど…」
……しまった…!
口に……出てる…
このままだと……
私、全部話しちゃう……!
「友達の悩みか!」
「どうすれば……いいのかな…?!」
「それは……」
口を開いた日向が見えたはずなのに
私の気持ちが先走っていて、
「キスしてないとか、勘違いしてたと知らない………っ!」
日向は口をポカンと開けている
のが見えたはずなのに…
「もう……嫌い……。創太も……私も……!」
自然と想っていた事を話していた
話の最後には、息ができないぐらいに苦しくて…。
目の前なんか見えてもなかった。
「葵……あれ、自分の事?」
どうしよう……話しちゃった……。
でも……ここまで言ったら最後まで言おう…
「………そう…。」
「そっか……葵、今辛い?」
「え……」
「そんな時は大声で叫んじゃえばスッキリするからな!」
「……う、うん…!」
日向は私の背中を押してくれた
そして屋上の柵を握り締める
「創太のバカーーーー!もう!遅いんだよバカーーーー!もう嫌いーーー!」
日向のいったとおり、心の中のモヤモヤは一瞬で消え去った
私はここから、再スタートするんだ。
スッキリとした新しい心を胸に
新しい時間が進むはずだったのに
不幸は突然にやってくる

