「………強い…風……っ」




風で校庭のそばの木々が震える




「………葵…。」




私という存在を見つめている。


透き通った瞳が私の心をかき乱す。




「あのさ……!」



「…………な…なに…。」



「……ごめん。俺、誤解してた。」



「………それだけ…?」




“誤解してた”



私と恵の事……?



そのためだけで呼んだの?




「……あと、俺さ…黒石とはキスしてないから…。」




え…



……なに…それ…?



「……なんで…」



黒石さんとはキスしてないから?


そしたら何があるの……?




「なんで私に言うの……?!」



「なんでって……」



「もう関係もない私に……なんでそんな事言うの……?!」



「………関係あんだよ!」