「……日向…?」
その声で我に返る
声をかけてきたのは
「創太…。」
「お前どうしたんだよ…こんなとこで…」
「…聞きたいことあるんだけど」
聞くんだ
ちゃんと。
「何だよ?」
めんどくさそうに創太が俺を見る
「昨日、葵とどうなった?」
「あ…葵か……」
創太は少しだけ辛そうに言った。
「俺、葵の事フった。」
「は?どういうつもりだよ…!?」
「葵は恵と……」
「あれは慰めて貰っただけって聞いてないのかよ?!」
創太はそんなもんでフるのかよ?
「なんだよ…それ…。」
初めて聞いたみたいだ
驚きが全く隠せていない
「もういい、お前なんかに葵は渡さない」
「もしかして…お前………!」
創太は感づいたみたいだけど
「じゃあな。」
俺はもう
遠慮なんてしない
そんな簡単な事で
フったりする奴なんかに
葵は任せられない
だから
俺が葵を大切にする。

