なんと


なんとなんと


日向が私に馬乗りになっている


「……?!」


この状況に日向は驚きを隠せていない


……じゃなくて!


どうしてこんな状態になってんの?! 


「日向…、お……重いよ……っ!」


我に返ったように日向は


「わっ、ご、ごめん!」


そう言って一足早く立ち上がった後


私に手を差し伸べる


あんな状態だったからかな……?


心臓がチクチクして痛い……っ!


「ひ、日向、さっきの……何…?」


私は声が震えている


「葵、さっきのは……たまたま倒れただけだから…ごめんな!」


困ったように笑う声が聞こえるけど


逆光で表情が見えない


なんか……


日向ってカッコいいなぁ……。