日向なの……?
「……葵?」
私の顔を覗き込む
「それ……本当……?」
日向なのかな…?
そうなのかな……?
「……って!なんでもねー!」
頭をわしゃわしゃとして日向はイスに座る
「……ねぇ…日向…」
「どうした?」
「その子との関係はもうないの?」
「あるけど……、聞きたい?」
ニヤニヤと日向は笑みを浮かべている
「き、聞きたい!」
「えっとな……親同士で結婚決めて…」
“結婚”?!
「きゃあああああ!!」
驚きのあまり大声で叫ぶ私。
きっと今は、顔が真っ赤……
「あ、葵?!」
日向は私を見て驚いている
“結婚”
「きゃああああ!」
だ、ダメだ!
日向の顔見てると
“結婚”
って言葉しか出てこない!
頭の中がぐちゃぐちゃだよ……!
と、とりあえず教室から出よう…!
私はドアに向かって走る
「お、おい葵っ!」
日向の声が響いた
ドサッ……

