プルルルル……
出るかも分からない音が耳の奥を通る
ガチャ……
「もしもし、菜塚?」
『うん、そうだよ』
「あのさ……愛梨と何かあった?」
『な、何で……?』
耳の奥で、震える声が響く
「愛梨、泣いてんだよ……!」
『え……』
「何があったんだよ。」
『何がって……』
「何で泣かしたんだよ…?」
オレってこんなに愛梨の事想ってたのか?
『そんなの……』
「……何だよ?」
『創太には分からない!』
ブチッ……
ツー……ツー……
オレに……分からない……?
何が……?
愛梨はオレに顔を寄せてきた。
唇が合わさりそうになった時……
「そ……創太……?」
「お前……なにやってんだよ…?」
そこには…
日向と里穂が立っていた。

