愛梨は何か2人に話している


でも


オレには聞こえないようにしてるように見えた。


「創太君っ!帰ろっか!」

そう言って愛梨は手をつないできた。

「あ、だ、だな…。」


………好きな人って、こんな奴だったっけ?


「創太君…?」


「ん?」


「ボーッとしてるよ?何かあったの?」


「いーや…別に……?」


「私、彼女なんだよ……?」


……彼女?


「……私の事…キライなの?」


「キライじゃないから!彼女って?!」


「彼女じゃいやなのー??」


………こんな風に甘えてくる奴だったか?


「嫌じゃないから!」


家についたな……。

そう思っていたら…。


「じゃあー……」


そう言ったところで当たりを見回しながら


「創太君の家、行きたいなー!」


と、大きめの声で言った。


「……嫌?」


「嫌じゃないってば!」


「じゃ、行こーっ!」


「…だ、な……。」


そして2人、笑って家に入って行った。