『葵…、大きくなったら……』
男の子の後ろにはひまわり畑が広がっている。
『一緒に……』
「一緒にぃ……?」
あ、あれ?朝だ……
また、ひまわり畑の夢かぁ……
全然思い出せない…
高校生活、2日目。
寝た気がしない…
昨日は…色々あって、全然寝付けなかった…
「よし…準備しよ~…」
寝ぼけながら、ボサボサの頭で準備する
「行ってきまーす!」
一人暮らしでも、やっぱり癖で言う。
いつか、慣れていくんだろうな……
「おはよー!今日はウチが先!」
すでに着いていたのは里穂。
「うん!あ、今日雨降るみたいだよ!」
「えっ?!なにそれ!初耳!」
「もしかして忘れた?!」
「忘れた……っ」
すると、遠くから創太が来た。
「おはよ…。眠い…っ」
いつもはクールな顔をしているのに、無邪気な顔で大きなあくびをした。
「おはよ!傘持ってきたー?」
里穂がニヤニヤしながら聞いている
忘れてたら、からかうつもりなのか!
「持ってきた。里穂、忘れた?」
次は、創太がからかうように言った。
「……忘れたー。」
「今日雨降るのに??」
完全に里穂のことを面白がっている
「創太ー、里穂いじめんなよ~…!女の子いじめたらダメなんだからなー!」
笑いながら言う日向。
「いじめてねーし…アイツ、女の子って感じじゃねーだろー…!かわいくねーし…」
「いや、女の子だろー!里穂、可愛いんだからなー!」
「…ってか遅刻すんなよ!」
「アハハ…バレた??」
“普通にバレるでしょ!”
って里穂は言いそうだな~‥…
そして、チラッと里穂を見る。
「………。」
里穂の顔が真っ赤に染まっている…!
こっちに気づいた途端に顔を隠した……
これは
これは、まさかの……?
まさかまさかの
“恋”
してる?!

