「ふあぁぁ……あれ?!」


あくびをしながら目を覚ますと


コンクリートの冷たい地面と


目の前にはオレンジ色の空が広がっていた


えーと…?


何してたんだっけ……?


あ……そうだ……


あく……いや、黒石さんと話したんだ……


話したっていうか……


………言い合い?



クラスで何にも起こってないといいけど…。



「はああああ………っ」


すごくすごく深いため息をついて

帰ろうとしたら…


「すっげーため息だな!」


ワハハと笑うように言ったのは


大倉君。


「な、何でここにいんの?!」


「七瀬と海原が探してたからなー。その手伝いってとこだな。」


「日向と里穂が?!」


「早くしねーと、帰っちゃうんじゃね?」


「えっ、ウソ!」


「じゃ、それだけだからなー。」


そう言って大倉君は

重い屋上のドアを開けた


「あ、ありがとう!大倉君!」


そのまま一瞬立ち止まって


「恵でいいからな!」


そう言ってニコリと笑って帰って行った。