木こりの娘はプリンセス?

エリックは私の話している事の意味は分かるんだけど、どこか釈然としないって言った感じ。

イラつきと、迷いのある剣では私に勝つなんて出来る訳がない。

隙だらけになったのを見逃さず、エリックの剣を力いっぱい弾き返すと弧を描いて飛んでいく。

「クッソ・・・」エリックはがっくりと肩を落とす。

勝負はついているのだけど「参った」を言わないので、スッとエリックの首元に剣を入れる。


「はぁ・・・俺の負けだ。」


私は剣をしまうとエリックに手を差し伸べる。


『とても楽しい勝負だったわ。』

「なんか、ムカつく・・・

全然本気を出してなっかただろ。」 

『だから、本気だってば。』

エリックは勝負に負けたた事と、私の剣を貸してもらえない事でより一層落ち込んでいく。


すると、私たちの勝負を見ていたのか、拍手をしながら近づく人が1人。


「素晴らし勝負でしたわ、サラさんは剣がとってもお強いのね。」

『あっ エレノア様・・・』

「ねぇ、二人とも騎士団に入団する気はないかしら?」

エレノア様は、ほほ笑みながら私たちの元にやって来るとそう言ってきた。