ジャージに着替えた私は、軽めのストレッチを済ませて

学園内にあるジョギングコースを走り始めた。


ここのジョギングコースは3つのルートがあって、5・10・25㎞になってるんだ。

今日は25㎞のコースを走る事にして、ゆっくりと進んでいく。


休みの日なのに体力づくりをしている生徒は結構いて、同じクラスの子も走ってるみたい。


しばらく走っていると、後ろからポンっと肩をたたかれて振り向いた。


『あらぁ・・・エリック、あなたも体力づくり?』

ちょっと近所のおばさん風に言ってみる。

「まぁ そんな所だな。」

『エリックはもしかして、剣も出来る?』

「出来るよ。男子たる者このぐらい出来て当たり前。

って事で親父から教えてもらってたし、地元ではそこそこ強い方だったんだぜ。」


『そっかぁ・・・

じゃぁ、この後一緒に剣の稽古をしようよ!!』

私はやっと一緒に剣を振れる仲間が見つかった。と思って

満面の笑みを向けると、エリックはちょっと面倒くさそうに首をかしげる。

「女と男じゃ力の差がありすぎるんじゃないか?」

『大丈夫!!私は健康優良児の体力バカだし、元々剣の稽古はお父さんに付けてもらってたから。』

エリックは、ちょっと考えながらも

「まぁ、俺も久し振りだから肩慣らしにはちょうど良いかもな!?」

しぶしぶと言った感じだけど、稽古にも付き合てくれるみたいだし案外良い奴じゃん。

なんて思いながら上機嫌でランニングを終えて、足早に稽古場に向かう事にした。