お父さんは一口づつ食べていくと、お母さんが作った料理を指さしてこれだ!!と叫ぶ。

『違いま～す!!私が作ったのはこの煮物です。』

「えぇ!?サラが煮物なんか作るのかよ、全然イメージがわかないんだけど。」

お父さんはちょっと残念そうに言うとでもすっごく美味しかったからお母さんが作ったんだと思ったよ。と言う

『学園では寮の食堂をなるべく使わない様にしてるの。

どの料理もすっごく美味しいんだけどカロリーが気になるから、普段は私が作ってるんだ。』


「サラは偉いなぁ!!」


お父さんはそう言いながら、少し照れて顔が赤くなっている私の頭を撫でてくれる。


「私が料理を教えてた時よりも本当に腕が上がってるわよ。

毎日ちゃんとお料理している証拠ね、本当に偉いわよサラ。」


二人から褒められるとなんだか恥ずかしくなってくるけど、親に認めてもらえるのは悪い気はしないよね。


『えへへっ　頑張ったかいがありました。

しかし、せっかく作ったのにルイスは２階で寝てるし私は食べ終わったら寮に帰るからね。』


「そっかぁ、あっサラに入学祝のプレゼントがあるんだよ。ちょっと待って」


お父さんはそう言うと２階の寝室にプレゼントを取りに行くとすぐに戻ってきて、私にきれいに包装された小箱を渡してくれた。


『開けていい？』

「良いよ、どうぞ!!」


開けて中を見てみると箱の中には銀で出来た懐中時計が入っていた。

懐中時計を開くと文字盤の所にはダイヤがはめ込まれていてキラキラと輝いている。


『わぁとっても綺麗、でもこれ高かったんじゃない？本当にいいの？』

「サラに似合うと思って作ってもらったんだよ。

これは世界に一つだけのデザインだから大事にしろよ。」

『本当にありがとう。』