木こりの娘はプリンセス?

魔王はビンを持つと、空になっているクリフのグラスにワインを注ぐと残りを瓶ごと飲み始めた。


「男が二人そろって、しけた面なんかしてると別れ話でもしてんのかと思われるぞ。

何の話をしてたんだ?」

ケッケッケっと笑いながら魔王は話を続けていく。

「そういやぁ、サラはルイスの話ばっかりするよなぁ、お前ら両想いか?

一緒の部屋で暮らしてんだろ、どこまでヤッタ?」


「バっ バカ、変な事言ってんじゃねぇ!?お前は本当に下世話な話が好きだな。」

「何だよ、その様子じゃぁまだ何にも進展してねぇのか?

全く、親の目が届かない所で二人っきりなんだ好きなようにやりゃ良いのに。」

「ディオンあんまりルイスを虐めるなよ。

兄妹と言う壁はなかなか越えるのが難しいだろ?自分達だけの問題ではないのだから。」


「二人とも、何勝手に言ってるんだよ!?俺は・・・」

俺は言葉に詰まって何にも言えなくなって、なんだか急にのどがカラカラに乾いて行く感じがして一気にワインを流し込んでいく。

まだ18になったばかりで、あまり酒に慣れていない俺は一気に酔いが回っていく。

ぐるぐる回った俺の頭は何も考えられなくなって、ベラベラと何時からサラの事が好きなのかと話まくっていた。

もう大人の二人は苦笑いをしてしまう。

「たった一杯で紺だけ酔われちゃ・・・参ったな。」

ディオンはルイスを見ながらポリポリと頭を掻いてそうつぶやくと、クリフはとんでもない事を言う。

「まだまだ子供ですね。もう2・3杯飲ませれば眠って大人しくなりますよ。」

「お前は、本当に精霊王かよ?」

「精霊は悪戯好きって有名な話ですよ。私たちは清い心を持っていても聖人ではありませんからね。」

フフッと笑うと、クリフはどんどんルイスに酒を勧めてあっという間に酔い潰してしまった。

「案外ひどい事するよなぁ。」

ディオンはその様子を眺めながら一人気ままに酒を飲んでいった。