木こりの娘はプリンセス?

『昔ルイスが友達と3人で、学校で育てているリンゴを勝手に採って食べたんだけど、
そのリンゴはすっごく大きくなるまで酸っぱいままだから売られている物より収穫まで時間が掛るの。
だから、食べるにはまだ早すぎて、どれを食べても酸っぱかったのよ。
一つかじっては、酸っぱいから他のを取っての繰り返しでかなりの数のリンゴを採ってしまっていたの。
それが校長先生にバレて、すっごく怒られて、3人とも何回もお尻を叩かれてたわ。』

「あのルイスがそんな事をしたのかい?」

『校長先生に怒られた後は家の親にも怒られるでしょ。次の日はお尻が痛くって、椅子に座るのが大変だったらしいわ。』

「アハハハッ信じられない・・・
ワハハハハッダメだ笑いがこらえられない。」

何時までも笑っている先輩の手を引いて壁際に移動させると、笑い終わるまで待つことにした。

先輩の笑いが止まった頃には次の曲になっていて、先輩は私の手を引いてルイスの所までエスコートして戻っていく。

しかし先輩はルイスの顔を見るとまた笑い出してしまって、しばらく外に出て行ったきり戻ってこなかった。


自分の顔を見ては、何時までも笑っている先輩を見たルイスは、

「サラ、アイツに何か言ったんだろ?」

『あぁ・・・リンゴ?』

「あれ!?その話はダメだろ~、俺の中で人生最大級の失敗だからな。」

『アハハッ失敗って、ただの腹ペコ坊やたちの悪戯じゃん。』

「まぁ、俺もあの頃はただの悪戯っ子だったもんな。」


私たちは笑いながら、昔話をしていた。


しかし、しばらくすると、私は急に立ちくらみが襲ってくる。

私はフラッと倒れそうになるのを、壁に手をついて何とかこらえる。

「サラ?どうした、やっぱり気分がすぐれないんじゃないか?」

『ちょっと・・・立ちくらみがしただけよ。
ふぅ、もう大丈夫。』

きっと、一昨日ルイスに魔法をかけたからあの魔法は3、4日分の命を消耗するから、そのせいで体が疲れたんだ。


「少し早いが、今日はもう部屋に戻ろう。」

『もう大丈夫よ、心配しないで。』

「いいや、サラは昔から具合が悪い時に我慢することがよくあったじゃないか。」

ルイスはそう言うと、皆に今日はもう部屋に戻るよ。と言うと
私を会場から連れ出す。そして私を抱きかかえると呪文を唱えた。