木こりの娘はプリンセス?

『ただいまぁ~』

「おかっ・・・おかえり・・・」

私はクルッとまわってどう?ってルイスに聞く。

「うん、似合ってる。」

ルイスはそういうと顔を真っ赤にして、下を向きながらきれいだよ。
と言うとソファーに座ると顔を隠すようにして雑誌を読む。


何だよぉ~すっごい綺麗なんだけど。ドレスもウェストラインが体のラインにぴったりしてるからやけに色気も感じるし、普段は下してる髪がアップにされてうなじが・・・

って言うかなんか唇がいつもよりきれいに光ってプックリしてるからキスしたくなる。

ダメだ、ダメだぁ体が熱くなりすぎて鼻血が出そうかも。

俺もそろそろ着替えないといけないから、洗面所で顔を洗って気持ちをシャッキリさせる。

手にジェルを付けると髪をかき上げる。
俺も一応パーティー仕様の髪型にしないとな。

自分の部屋に行ってショートタイプの、ブラックのタキシードに着替える。
白いシャツにベストを着て、ネクタイはパーティー用の幅広ネクタイピンを真ん中に飾れば出来上がり。


「さて、お姫様パーティーに向かいましょうか?」

部屋から出てサラにそう言うと、サラはしばらく、ポーっとした後「行きましょう」と言う。

あの間はなんだったんだ?



・・・・・

ビックリしたぁ、ルイスかっこよすぎるんだもん。

王子様みたいにタキシードを着こなして、髪も前髪をあげてるから、大人っぽく感じるし・・・


今日の二人なら王子様とお姫様に見えるかな?

私はルイスの腕に手を通すと『行きましょう。』と伝えてから、一緒に部屋を出る。



寮から会場までの道のりは、まるで舞踏会が開かれる中世さながらの雰囲気だ。

春咲きのバラや他の花も、ライトアップされていつもより輝いて見える。


私とルイスは顔を見合わせると、フフッと優雅に笑いながら会場の門をくぐった。