木こりの娘はプリンセス？

教室について教科書の整理をしていると廊下が急に騒がしくなる。

その声はどんどん私の教室に近づいてきて、ドアから私の名前が呼ばれる。

「サラさん？ルイスの妹のサラさんはいらっしゃる？」

私？私なんかしたっけ。

『あの、私ですが何かご用でしょうか？』

「あぁ、あなたがサラさんね。
私、魔法騎士団副隊長のエレノアと申します。」

『エレノア様は私に何か？』

「あの、ルイス様はお怪我の方大丈夫でしょうか？」

『確かに昨夜、大けがをして帰ってきたのですが・・・
何かご存じなのですか？』

「何もご存じないのですか？」

『知らないから、お聞きしているのです。兄はなぜあのような怪我を？』

「最近寮に戻るのが遅いのは夜間の見回りがあったからなんです。」

エレノアさんは困った表情をすると話を続ける。

「サラさんはルイス様が魔法騎士団の隊長を務めていることはご存知ですか？」

『えっ!?兄が騎士団に？』