木こりの娘はプリンセス?

クリフが消え、ルイスは清々している様子。

『・・・なんて恩知らずなの?』

私は怒りで体がワナワナ震えてくる

『昨夜はなかなか帰ってこないと思ったら、傷だらけになって帰ってきて、帰ってきたと思ったら気を失って・・・・みんなに迷惑をかけたって事が分からないの?
クリフは私に力を貸してくれて、クリフがいたからルイスの体が治ったんだよ!?

なのに、あんな失礼な態度をとるなんて・・・もう知らない!!』

私はクリフが用意してくれた朝ご飯を黙々と食べ

「ルイスは念のため学校はお休みだから、行ってきます。」

私はルイスの顔も見ないでそう言うと、学校へ向かった。


学園に着くと裏庭にあるベンチに座ってお母さんに連絡を入れる。


この国の連絡ツールは「鏡」鏡に呪文をかけるとイメージした相手につながる様になっているの。


『お母さん、おはよう!!朝早くにごめんね。
ハァ~あのね、昨日の夜ルイスが傷だらけになって帰ってきたの、酷い怪我で傷口から黴菌が入ったのか、熱はどんどん上がるし大変だったの。

それで精霊のクリフを召喚して治療を手伝ってもらったの。

なのに・・・ルイスったら朝目が覚めた時にクリフにすっごく失礼な態度をとって、クリフったら怯えて帰って行ったわ。

だからお母さん、悪いんだけど森の精霊たちにお礼の手料理か何かを振る舞ってもらえないかな?』

「わかったわ。とにかく精霊王にお詫びをして、その後に精霊たち全員にお礼をすればいいのね!」

『そういう事です!!』

「了解!ところで、あなたは大丈夫なの?精霊の力を使った手事なんでしょ。」

『私は大丈夫、クリフが朝ご飯を作っていてくれて、しかも森の皆に体に良い物とか長寿の秘訣の果物とか色々送ってもらったみたいなの。皆にも気を使わせてしまったわ。』

「わかった、お母さんとお父さんが正式にお礼に行くから、サラは心配しないで。
勉強頑張りなさいよ。体には十分気を付けて!!それじゃね。学校頑張って!!バイバイ。」


お母さんはそう言うと連絡を切った。

私も連絡に使ったコンパクトをバッグに仕舞教室に向かった。