木こりの娘はプリンセス?

管理人さんにそろそろ終わりにしたら?と声を掛けられて時計を見ると夜の10時を過ぎたところ。

まだルイスは帰ってきていない。

門限が9時だから本当なら帰ってきていなければ、厳重な注意をされるはずなんだけどな。

何のお咎めもなしってことは、学園関係の何かをしてるって事なのかな?



汗を拭いて、部屋にも戻る準備をしていると、林の方からガサッっと音がする。

剣を構えて音のした方に耳を傾ける・・・

今度はバタッっと倒れた音がした気がしたので様子を確認しに行くと、そこには傷だらけのルイスが倒れていた。


私は慌てて管理人さんを呼び他の人に手伝ってもらい、部屋までルイスを運んでもらった。


ベットに寝かしつけると、私着ている服を脱がせる。

運動着のようだったので上着ははさみで切ってしまったが、体中に打ち身や擦り傷が出来ていて転んだでは済まされない状況にビックリする。


何かに襲われた?


そんな事を考えながら私は自分の部屋にある薬を持ってくる。


実を言うと私は中学生の時にすでに薬剤師の資格を取っていて部屋の中は薬棚や調合に使う道具であふれかえっている。薬には困ることはない。

しかし、この状態ではどこかに異常があってもおかしくないので、お医者さんを呼んでもらい目に見える傷に薬を塗っていく。

15分ほどするとお医者さんが来てくれて、体中を見てくれる。

どうやら骨折は無く、打ち身が酷いだけのようだ。

私はルイスに使った薬を医者に告げ、このまま薬とヒーリングで治療を続けていいか確認をする。

先生は的確な処方にビックリしていたが、私が薬剤師である事を知ると、納得した様子でその治療で良いと言ってくれた。


私はお礼を言い診察料を払うとお医者さんは帰って行った。