僕は静かに目を開いた。



「良雄、大丈夫か!?」



「良雄!?」



お父さんとお母さんが泣きそうな顔で僕をジッと見おろしていた。


僕は乾いた砂浜から背を起こすと、お母さんにしがみついた。



「ワーーーーーーー!!」



とにかく、涙が止まらなかった。

嬉しかった。

生きてたことが?

違う。

お父さんとお母さんに会えたことが、ただただ嬉しかった。


「良雄!!」と叫ぶなり、お母さんは泣きながら僕を強く抱きしめた。