授業がおわっていても、


さっき出会ったばかりの先生の余韻に浸っていた。



「なに、にやにやしてるの〜」

隣の子がそう言ってきた


「いや〜あの先生、ほんと面白くていい先生だったねー!」


そう返すと、


「まぁ、いつもの先生が糞すぎるからさー笑」


2人で大笑いをして

女子校っていいな。

そんな日々だけで十分だった。


でも、次の時間になっても


あの、大倉ですって言ってた

先生の笑顔が脳裏にはりついてとれなかった。



でも先生は所詮、一回きりの関わりだし、先生もそう言っていた。


一つ下の副担だし、新任


その後も、その授業きり関わりがなくなってしまったうえに

少しすれ違っては挨拶程度。


みんなの頭の中にも、「あっ、面白くて良い大倉先生。」

これくらいしか思ってなかった。


職員室に行く日は必ず大倉先生の机を探し、遠くから眺める日々


自分でも不思議なくらい、


”大倉先生”の声と笑顔が離れなかった