放課後になり

美優と化学室に向かった。


「 失礼します… 」

二人とも何故か緊張していた、


「 あの、文化祭で借りたビーカーを返しにきました!! 」

美優が少しだけ大きな声で叫んだ。


すると、奥の方から

足音と人の気配がしたので

その方向に視線を移すと


「 あっ わざわざありがとうございます〜」

そこにいたのは、白衣姿の大倉先生だった。



スーツだけの時とは、雰囲気が変わり

なんとなく緊張して、上手く顔をみれなかった。


先生は私達の近くにくると

「 洗ってくれたんですか!すみませんね…」

と少し申し訳なさそうに

言って、受け取った。


すると、美優はなにかを思い出したように

「あ、じゃ私は急いでるので!」

そう言い残し、化学室から出ていってしまった。

「 えっ、あっ、ちょ美優… ! 」

あまりの出来事に

びっくりしてしまい、動くにも体がついていかなくて

その場に立ちすくんだまま…