「凄い、?」


横から問いかけたのは、化学の授業をしてくれた、大倉先生だった


「あっ、はい、あんまりこーゆーの興味ないんですけどね〜…笑」


苦笑いしながら

少し困ったように答えた


すると先生は

「まぁ、女の子だしね〜笑
理系の女の子はなかなかいないか

でもね、これは凄いでしょ〜」

淡々と話し出す


あの授業と変わらない笑顔で…


「はい、ん〜!」


楽しそうな先生をみていたら、

私も楽しくなって先生の話を一生懸命きいていた

「あっ…話しすぎました、笑」

ふふ、と笑って謝る先生が愛しく思えた


わたしもつられて笑ってしまった


2人で化学室の端っこ

周りに人はいるけど、そこだけ別世界な気がして

特別な時間に思えた