Side:カナデ
やっほォ~みんな僕のこと覚えている?
そうそう、ハルトの第一親友の黒瀬カナデだよ。
あ、ちょっ!ハルト蹴らないでよォ~
「お前が馬鹿な事を言うからだ。このバカナデ」
「えぇ~それって理不尽って言うんだよォ~」
「お前に"理不尽"っていう言葉が似合うか」
「えぇ~」
此処、四季彩学園について話そうかなって思ったんだァ~
この学園は本当に悪い意味で最高なんだよォ。
「ハルトには話してなかったけど、この学園には4つのグループに分かれているんだよォ~」
「それって寮の事か?」
「そうそう、此処の学園の変な仕組みの一つだよォ~」
この学園には
【東の≪猩々緋の薔薇寮≫】
【西の≪群青の百合寮≫】
【南の≪常磐の菊寮≫】
【北の≪紫苑の菖蒲寮≫】
この4つの寮長を元に形成されているんだよォ~
「ちなみに、僕は≪常磐の菊≫だよォ~」
「俺は、何処だっけ・・・」
「ハルトは確かァ~≪群青の百合寮≫だったような気がしたよォ~」
この4つの寮には監督生いるんだよォ~
4人とも性格がかなり濃いから気をつけてねェ~
「特にィ~≪猩々緋の薔薇寮≫の監督生には気をつけてねェ~」
「やばそうな人なのか?」
「う~ん、悪い意味では無いけどある一種やばいかもねェ~」
僕も一度だけ会う機会があったけど、あれはやばいねェ~
二度と関わりたくないかもねェ~
「まぁ、何かあったら僕に頼ってよォ~」
薔薇寮からは百合寮は真反対だから大丈夫だと思うけどォ~
「あ、そう言えばァ~もう一人紹介するの忘れてたよォ~」
「どうしたんだ?」
「う~ん、僕とハルトが親友だったらねェ~」
「俺は名前を間違える奴を親友と呼んだ覚えはねぇよ」
「まぁまぁ~それより、俺のもう一人の親友を紹介したいなァ~って思って」
「バカナデにも親友とか居るんだな」
「今サラッと僕を馬鹿にしたねェ~」
そんな事をしていると、行き成り腰に突然の衝撃を受ける。
多分、正解でもあるけど、生身の人間が喰らったら死んじゃうかもねェ~。
ドスッ・・
「カナデちゃんっ!!助けてよ~」
「痛いなァ~全く、本当に情けないねェ~」
「そんな事を言わないでよ~・・・・ってあれ?君って」
僕の存在だけを確認して突っ込んできたのでハルトの存在を確認していなかった。
だから、ある意味キャラを作っていなかったから今は生身で会っている。
「紹介するのが面倒だからねェ~ほら、こっちが僕の幼馴染であって≪猩々緋の薔薇寮≫の黄河レンでこっちが僕のクラスメートで≪群青の百合寮≫の白糸ハルトだよォ~」
「白銀だよ、また間違えやがったな」
「えっと、白銀君で良いんだよね・・・?」
「おぅ、よろしくな黄河!」
「・・・・・・・・・」
「あれ?大丈夫か??」
僕の後ろで小さく何かつぶやくレン。
あぁ~色々と面倒になってきたなァ~
「さぁさぁ、そろそろ授業が始まるから僕らは教室に帰ろうねェ~」
「おい、大丈夫なのかあれは・・?」
「多分、そろそろ面倒くさくなってくるからァ~」
「面倒くさいって・・・おい」
優しいハルトはレンに話しかける。
すると、カッと目を見開いたレンが勢いよくハルトの肩を掴んだ。
「俺はこの学園の王子様なんだ!!勿論カナデちゃん専用のだ!!」
「えっ、はぁ・・・?」
「だから、カナデちゃんの傍に居るのも今のうちだと思えよ!!この偽王子めぇぇぇ!!」
そういって全力疾走で元来た道に向かっていくレン。
色々スルーしても良いんだけどォ~
「ね?驚いたでしょォ~彼、一応この学園の王子様らしいからァ~」
僕はそんなレンから守られるお姫様だってェ~
そんなのが似合うわけなにのにねェ~可笑しいよね~
「本当にお前に近寄る奴は変な奴ばかりなのかよ」
「それを言うとハルトもカウントしちゃうよォ~」
「俺は常識人に決まっているだろ」
よく言うよォ~
この学園に来て自分のことを常識人だなんていう人はハルトぐらいだよォ~
「まぁ~楽しくなるなら何でも良いんだけどねェ~」