孤独な夫婦

パン屋と自宅の中間地点にスーパーがあるので、ほとんどここで買い物は済ませる。今日は早く上がれたので、少し手の凝ったものを作ろうかななど考えながら、いつもよりゆっくり買い物をした。


買い物を終えて自転車にまたがり自宅へ帰る。

いずれ家を建てたいという事で、あまり大きくはないアパートを借りた。家賃を少しでも抑えて貯金しようと。

そんな夢を語りながら2人で選んだ部屋に帰る。ドアを開けた瞬間にいつも、少しため息が出てしまう。



「・・・•。もう少し大きい部屋にすれば良かった。」


いつもボソッと独り言をいいながら、思ったよりも収納が少なく2人の物で狭くなったリビングのソファに腰を掛ける。