「…隊長。お願いがあります」
その時、今まで静かだった双子の兄、ドロワットが口を開いた。
「なんだ?」
「僕たちに影の正体を調べさせて下さい」
視線が彼に集まる。
「何をふざけた事言ってるの?そんなの、指揮官や他の人達に頼めばいいじゃない」
リズが言った。
「他人なんて頼りにならない。僕らなら奴らに近づける」
どうしてこんなにも自信があるのか分からないけれど…
…いいかもしれない。
「では、2人に任せよう。ただ、奴らを絶滅させるのも我々の任務だ。それを忘れないでくれ」
「…いいんですか?隊長」
私を見つめるリズに、ああ、と頷いた。
「はい。もちろんです」