次第に近づく、人々の悲鳴。
「警察隊は一体何をしているんだ!?全く見かけないじゃないか!!」
マルコムが叫んだ。
やっと影に近づいたとき、無線が入った。
《ジジッ…こちら指揮官。たった今、港町の情報が入りました》
全員、耳に付けた無線に集中する。
《警察隊より、すでに150名程の死亡を確認。警察隊により北区住人避難開始。西区、東区に分かれ避難中》
「はっ?遅すぎんだろ!!…俺らが来るまでに避難させるくらい出来ただろ!?」
ディランが怒りを爆発した。
「ほんと!何が警察隊よ!?ザコしかいないじゃない!」
リズもそれに乗っかった。
《選抜兵、隊長ベシー。聞こえますか?》
続く無線の声。
私は耳元のマイクのスイッチを入れた。
「はい。こちらベシー・フロリオ。ただいま港町に向かっています」
《了解。ただいま特攻隊、約400名もそちらに向かっています。目的地に到着次第、任務を遂行してください》
「了解」

