「彼らの強さは、きっと心の弱さなんだ。どのような人生を歩んで来たかは、私もよく知らないがな……。ただ、注意しておく必要がある」
ブラム兵長の表情はとても真剣だった。
それはたぶん、私にも言える事なのだろう。
「どんな事情があろうと、私は国を守る事が最優先です。…いくら危険にさらされようが、私は、奴らを絶滅させるまで戦います」
これが私の決意。
あの日から、奴らに対しての憎しみは、1秒たりとも消えた事がない。
「おお…それは頼もしいな。君は兵士の鏡だ。私の目は、まだ腐ってなかったな」
兵長は私を兵士にしてくれた。
無力だった私を…。
この恩は、決して忘れない。