「うふふっ。また一緒ね、ベシーちゃん!」
ケイティさんは、また私に飛びついてきた。
「そうですね。……あ、皆さんもう集合してますよ。私達も行きましょう」
なんとかケイティさんから逃れると、演壇から降りてきたブラム兵長の元へ向かった。
「皆、すまない。突然この様な決断をしてしまい、驚いた者もいるかと思う…」
選抜兵に選ばれた者は、真剣な眼差しで兵長を見つめる。
「しかしだな、これに反対する者は許されない……ここはそういう世界だ。戦う意思を失った者にはここを去ってもらうだけだ」
そう言うと、ブラム兵長は隊員一人一人の目を見た。
「選抜兵として、戦う意思が無い者はいるか?」
辺りの空気が冷たくなる。
誰も兵長から目を逸らさない。
「……いるわけねえじゃん。だって俺等は戦う為にここに来たんだ」
最年少のディランが言う。
ブラム兵長は彼の度胸に驚いたようだったが、何故かまた大笑いした。
「あっはっはっ!これは今後が楽しみだな。君達には期待しているぞ」
ずいぶんご機嫌なブラム兵長は、その後解散をかけるのも忘れ、大笑いしながら帰っていった。

