「そうだ!これから一緒にディナーでもいかがかな?」
「い、いえ、遠慮いたします。では…」
ブラム兵長の誘いを無視し、早歩きで会議室から出た。
兵長は兵長でも、その名がなければただのスケベな叔父さんだろう。
「ベシー様!お疲れ様です」
扉の真横で、姿勢正しく立っているルーサーとクレイグ。
「悪い、待たせたな。じゃあ、帰るとするか」
ああ、疲れたな〜……今日は早く寝よう。
2日後。
早速、集会があった。
総勢3000人程の全ての兵士が、綺麗に列を作っていた。
「今から、皆に報告がある!」
ブロム兵長が演壇に立ち、威勢のいい声で話を始めた。
「特攻隊に、さらに優秀な兵士を集めた選抜兵を作る事にした!」
ここで初めてこの事を知っただろう兵士達は、皆、驚いた様子だ。
「そのメンバーは既にこちらで決めておる。では早速、発表しよう!」
ちょっと待って!っと言わんばかりに動揺する特攻隊、兵士達。
他の親衛隊や警察隊の兵士は、自分達には関係ない事だから、落ち着いていた。
「今回、私が選んだ兵士は……」
いよいよ発表だ。
ブラム兵長の後ろに、大きな名簿一覧が貼り出された。
「隊長 ベシー・フロリオと、世話役 ルーサー、クレイグを中心とした計10名の隊員を選んだ。そのうち、他7名を読み上げる」
貼り出された名簿の字は、後ろの者には充分に見えていない。
ブラム兵長の言葉に、皆が聞き入った。
「新、選抜兵メンバーは
リズ・ハクルート
マルコム・チャールトン
ケイティ・ダグラス
ドロワット・フォード
ゴーシュ・フォード
ディラン・カーライル
ハンナ・アクランド
この7人に任命する!」
……えっ。
私も今、初めて聞いたばかりだから驚いた。
なぜなら、この中にケイティさんとリズとディランがいたからだ。
特に、ケイティさんは以外過ぎる。
あの人が本当に戦えるとは思ってなかったからね…。
「選ばれた7人は、この後そのまま残るように! では以上。解散!」
私達以外の兵士は、綺麗に列に並んで退場した。
人が少なくなっていく中、1番初めに目が合ったのは、ケイティさんだった。

