きみのふいうち


「!?」

びっくりして立ち止まり、振り向いた。

手首に触れた大きな手。

驚きのあとに、カッと顔が熱くなって。

顔が赤くなったことを気付かれたくなくて、わたしは慌てて俯いた。


やだ。

何、こんなウブすぎる反応しちゃってるの……!?

手に触れられただけでこんなにドキドキするなんて、まるで子どもの頃の初恋レベル……!


「ちょっとでいいからさ、休憩付き合ってよ」

「きゅ、休憩って……、さっきは打ち合わせって言ってたのに」


わたしは反射のようにそう言い返しながら、ようやく俯いていた顔を上げた。

いつまでも目を逸らしたままじゃ、逆に変に思われるかな、と思って。


だけど。

それは失敗だったと、すぐに気付いた。


わたしを見る暁くんの瞳がすごくまっすぐで、……真剣で。

言葉はいつもどおりの気軽さなのに、目を見てしまったらいつも通りの彼だとは思えなくなる。