雲ゐかさ

その頃。


「出てけぇええっ」


「うわぁあぁああっ! すんませんでしたぁああ!!!」


ガタガタっと扉の開く音が聞こえて、お客さんは出て行った。


今はお化け屋敷の幽霊役の真っ最中。
なんか知らんけど、浴衣ってだけで怖さが増すんだよねー。

男子は壁を叩いたりとか、後追いかけたりしてる。


「鈴ーっ。次のお客さんで最後だってー! 伝言きたー!」

「オッケー!」

そっか、一日目はもう終わるんだ。



「試合...どうなったかな」