雲ゐかさ

「おいコラ良太。ダンクやりすぎだ。足に負担来ちまうぞ」

「そうだよ、多希くん。はい、冷やして冷やして」

二年のマネージャー林麻子先輩。

面倒見がいいが男嫌い。
俺もこの前蹴られた。
鈴と同じくらい痛かったのは覚えてる。

何故ここのマネージャーをやっているのか...。
女子もあんのに。

「はい、タオル」

「あざっす」

でも、可愛いんだよな。
彼氏いないんだよなー。


良太を一瞥してみる。
うん、目がマジだ。

誤魔化しで試合に集中してたら、本気出てきたってやつだな。
俺も全国行った時はそうだったなー。


「聞いてんのか良太!」

「聞いてます。ダンクはもうしないっすよ。...早く学校帰りたい...」

「なんつったこら!」

「な、何も言ってないすよぉ!? はい!」

いや、相当こじらせてるな。