「つーかさ。合宿乗り越えたかと思えば試合で文化祭出れないってどーゆーことだよ」

「仕方ねえわな。この時期は試合ばっかだしさ。なんにせよ、俺が楽しみなのは相手がビビる所が見れるとこだな!」


「どーゆー?」

ヤケに俊が楽しそうだ。
イケメンだからって何でも許されると思うなよ!
どーせくだらないこと考えてんだろ!


「俺たち見た目は不良だろ? だーかーらー、怯えんじゃん、向こうは! プラス強いしな〜」

「えー、不良に見えるかー? ...何だよ」

「いやいや、お前が一番目立ってんだからな?」


「ほっとけつーの」


あーあ。
鈴のこと誘おうと思ったんだけど。


俊の言うとおり、誰かに告られでもしたら...ありえるよな、どうしよう!!!


「俊、お前、今彼女いんの?」

確かこの前別れたはず。

「あー、いるよ。あの後すぐ告られた」

「心配じゃねえの?」

「なにが? ...ははーん。さてはお前」

ニヤつく俊の顔を、反射的に避ける。

「俺は別に心配してねえよ。それくらいでどっか行くなら好きにしてくれて結構」




こいつに聞いたのがバカだった。