雲ゐかさ

「で? 最近見知らぬ女子に後つけられてると」

「おう! そうだ!」

「良太モテモテだね〜!」

「ちょっと違う」

あかり、そんなに目を輝かせないの。

「それってあれだろ? 6組の高原奈津ちゃん」

さすが俊。
女子については人一倍詳しい。
このイケメンが。

「高原...」

「? どしたの、あかり」

「同じ総務の子だよ。鈴みたいな子」

「どーゆー...?」

「不良じみてるって事」

俊の頭に一発。

「いってぇ...っ。ひでー」

「高原さんって、真面目な子だよ。あ、彼氏がコロコロ変わるから、女子バージョンの俊かなぁ」

「すごい分かりやすいぜ、それ!」

確かに、俊も彼女がどんどん変わる。
取り巻きはどんどん増えるし。

「執着心強いので有名だしな。そーかもよ?」

「今日は生徒会の集まりも無いし。いいかもね!」

なにが。