四月。
といえば?


そう、出会いの季節。


やっと辿り着いた新しい学校を見上げる。
都会ならではの通勤ラッシュをはじめて体験したせいか、もうクタクタ。


入学式って、普通午後からやらないっけ?


「なんで朝から...」


自然とため息が出た。
気を取り直して、一歩前進。



桜の花びらが舞っている。
青空とのコントラストがとても綺麗。

日本の風物詩。
やっぱり、空を見上げるのは好き。


視線を戻せば、大勢の新入生。
期待はしてない。
何もせずに、卒業するんだ。


私の表情は多分冷めてる。
だって、もう卒業のこと考えてる。


「あー! ...よし」


ブンブンと首を振って前を睨む。



ドンッ