「おう、赤城」

「お、おはようございます?」

学校に着くなり吉田に遭遇。
驚きすぎて変な受け答えになった...。


部活勧誘の嵐を抜けてきた後だったのもあって、喜びに浸ってたから、もう嫌な予感しかしない。



「頼みたいことがあるっ!」

「へ?」

職員室の吉田の席の前に着くなり、そうお願いされた。
大声で。


「ちょ、え? な、何をですか??」


「多希のアホんだらに、バスケ部に入るよう説得してくれ!」

「なっ!?」

わ、私が勧誘すんの??
てか、何で私?

「先生が説得すればいいじゃないですか。そのオーラなら一発ですよ」

「昨日やったんだ。青原は入るが、奴は入らないってな」

「強制する必要あるんですか??」

「ある!!」

威圧に押されかける。
やっぱりあんただけでイケるって!


「あいつは、中学時代に全国大会で2位になってるんだ。部長をやってたとも聞いた」

「え!!」

身長あると思ってたけど、活用してたんだ。


「青原は冬季大会で1位だ。あいつらは学校は違えど仲はいいみたいだしな、ウチに入ってくれれば確実に戦力になる!」

「先生、バスケ部の顧問なんですか」

「おぉ、まぁな」

「てか、ヤケに詳しいですね」

「青原は春休みから練習に参加してるからな。いろいろと教えてくれた。多希が入ると聞いていたのにくそぅっ...!」