そうそう華。これは私の名前をもじったもの。

結構気に入っている。

凜ねえ。私の名前を考えてくれた凜ねえ。

されど、彼女は後5ヶ月立ったら身代わりが来て代金を払われて出て行かれるのだとか。
「お姉さんは良いでござんすねぇ。」

「はっ?あちきは買われていくのでありんす...
あちきの人生は...」
一瞬悲しげな顔をした凜ねえは、その文字をのみこんで去って行った

  その後一度も凜ねえに会うことは叶わなかった。
そのかわり凜ねえは疫病で亡くなったという知らせだけが届いた。
何の助けもできず、誰の助けも断ったという凜ねえ、

わっちにだけは、教えるな。そういって、屋敷を出たという。

「凜ねえ。」

無視をされ、屋敷の中で一番汚い服を着て泣いていた日々を変えてくれた

凜ねえ。
お手本を示してくれた凜ねえ。
凜ねえ?

何で教えてくれなかったの?
私。凜ねえのために1ヶ月で花魁まで登りついたんだよ?

何で、何で一人にするの?

凜ねえ。凜ねえ。凜ねえ。