私とお父さんは

顔を見合わせた。


お姉ちゃんの死を

無かったことにしようとしていたママが、

お姉ちゃんの死について

自分から話題を提示するなんて

私にとってもお父さんにとっても

全くの予想外だった。



「ねぇ、あなた…」


「…あ、え…と」


お父さんは動揺している。

私も動揺している。



お姉ちゃんの死を

受け入れようとしているママに

嘘をつくべきかどうか。





お父さんは口を開いた。

















「…ああ。ミサキは…もう…」