「いやー良い反応するねぇ」


ねっとりした声が

耳にまとわりつく。


しゃがみこんだ私の顔を

覗き込むようにしゃがむ男。


「なぁ、遊ぼーよ」


語尾に音符をつけたような口調。

最低野郎だ。



私は口をおさえながらも

必死で声を出した。


「いや…っ…です」



ぐいと髪を引っ張られる。

「嫌ッ…」

「物わかり悪ィな。

ねーさんは俺達と遊ぶしか…」
「おい」



低く押し殺したような声が

男の声をさえぎる。


声のしたほうを見ると、










拳を握りしめて立つ

父親がいた。