適当な公園を見つけて、

ベンチに腰かける。


「はぁ」


私は膝を抱え、

膝と膝の間に頭をうずめた。




寒い。

お姉ちゃんも

あの段ボールの要塞で

寒さに凍えているのだろうか。

そういえば

防寒はどうしているのだろう。



ママと父親は

ぬくぬくと家で

くつろいでるんだろうな…

それにしても、

父親はある意味すごいな。

自分の子でもない人間と

暮らせるなんて。



でも偽善っぽいんだよな。

感謝してる?とか

お姉ちゃんに言ったけど

同じこと父親から言われたら

私だって恩着せがましい

って言うかも。







家族に嫌悪感を抱きながらも

頭の中に浮かぶのは

家族のことだった。