四枚目の板ガムを

口に放り込む。



街灯が

ぶんっと音をたてて

点灯した。



寒さに震える野良猫が

立ち止まって

じっと私の方を見る。

警戒の姿勢だ。



世界から拒絶されている気がして、

私は板ガムを乱暴に噛んだ。




ぱっと私から顔をそらして、

野良猫は狭い路地へと消えていった。