そうぼけーと彼を見つめていると、 彼が口を開いた。 「なあ、ハンカチ落としたで。」 そう言った彼の手には、ハンカチが握られていた。 私の、ハンカチ。 「あっ、ありがとう、ございます…」 きっと混雑してたから、落としちゃったんだろう。 私は彼の聴きなれないイントネーションを不思議に思いながら、お礼を言った。 「いいえー。」 すると彼はにかっと笑って、掲示板の前に行った。