Strawberry DROP 新連載スタート

「龍之介くん、今日はありがとう」

どうしても上條蓮とは一緒にいたくない

だから自分が逃げるしかない

龍之介くんにお礼を言って急いで改札口を通り、階段を下りて発車しそうな電車に飛び乗ろうとした

「待てよ」

「・・・ッ」

後ろから走ってきて私の手首を掴んで電車に駆け込んで来たのは・・・

上條蓮だった

「離して」

「なんで逃げるんだよ」

あっ・・・目が笑ってない

怒ってる・・・

でもどうして。どうしてあんたが怒ってんのよ

私が何をしたって言うの?

訳も分からなく涙腺が緩みだす

痛い・・・心臓と手首が痛い

「なんでいつもお前は俺から逃げるんだよ」

上條蓮は真顔で私の顔を見ている

鋭くて、絶対に従わなきゃならなくなるような目

この目が私を狂わせるんだ

この目が私の心臓を鷲掴みするんだ