花は移動するこどが出来ない。
しかし、花は何も感じた事はありません。考えた事もありません。
それはいつも誰かが訪れてくるからです。だからこそ、花は自分の居場所は此処で、此処に居ないと皆の話を聞けないと思っているのです。

でも、不思議に思うことはありました。
それは、毎日訪問者が訪れるが一度足りとも被るのとがないのです。誰かと誰かが一緒に来たり、待ち合わせしていてとかはあったが別々の要件で来たことはないのです。だから、花はとても不思議に思います。話し合っているのだろうか。順番があるのだろうか。

(今日は猫さんだけか。)

最近では、今日も1人なんだと考えるようになりました。前までは三人一緒にとかが普通だったのに。でも、花はそう考える自分が好きではありません。何もない、こんな所に来てくれる、お話をしてくれる、頼ってきてくれる。本当に有難いと思っているから。
何故花は有難いと思うのか。まだ一度も訪問者が途切れた事もない。他の場所に行ったこともない。何故だろう。そう考えたこともあったが花は答えが見付かりません。
でも、感謝することに代わりないと花は考えるのをやめるのです。

「じゃあ帰るね!また、今度!!」
「はい。また、来てください。」

訪問者の帰宅。今日も1日の終わりなんだと花は心の中で思う。

(今度…)

今度と言う言葉はいつも花に幸せを与えていた。それは今の場所を移動できない花にはその言葉は大切な言葉になっていた。しかし、最近では幸せと共に不安を持ってくるようになった。

(あぁ。今日も寝られないのかな。)

最近花は長い間寝ることができなくなっていた。いつも少し寝たら自然と目が覚めて星を眺めている。

「花さん。起きてる?」
「はい。起きてますよ。」

夜の訪問者は初めてではない。