『蒼太先輩』

『…ん?』

『私、蒼太先輩の妹なんかじゃありません』



蒼太先輩が、私を見た。
たぶん、ものすごく驚いた顔で。
私は前を向いたまま続ける。


『蒼太先輩は私のことを、妹だと思ってるみたいだけど、私は…』


蒼太先輩の目をしっかり見て言った。


『私は蒼太先輩が好きです』